親の足腰が弱ってきた、物忘れが増えた。そろそろ介護保険を使いたいけれど、平日に所沢市役所まで行く時間がない。 そんな悩みを持つ現役世代の方は多いはずです。
実は、介護保険の申請はわざわざ市役所の窓口に行かなくても、郵送だけで完結できます。 しかし、申請書を出して終わりではありません。その後に待ち構える認定調査こそが、介護度を決める最大の山場です。
今回は、忙しい方のための郵送申請のやり方と、親の見栄っ張りに邪魔されず、正当な介護度を勝ち取るための認定調査対策を解説します。
1.忙しい人は「郵送申請」で済ませましょう
所沢市役所の介護保険課(低層棟1階)は、週明けや月末など混雑することもあります。 仕事の合間を縫って行くよりも、郵送で手続きすることをおすすめします。
郵送申請に必要なもの
- 申請書(第1号被保険者用)
- 介護保険被保険者証(原本)
- 医療保険被保険者証のコピー(65歳未満の方のみ)
- 申請者の本人確認書類のコピー(マイナンバーカードや運転免許証など)
申請書は所沢市のホームページからダウンロードできます。 記入例を見ながら書けば難しくありません。「主治医」の欄には、かかりつけ医の氏名と病院名を書く必要があるので、事前に診察券を確認しておきましょう。
送付先
〒359-8501 所沢市並木一丁目1番地の1 所沢市役所 介護保険課 認定審査担当 行
封筒の表に「介護保険認定申請書 在中」と赤字で書いておくと親切です。特定記録郵便など、追跡ができる方法で送ると安心です。
2.申請代行も可能
指定居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、特別養護老人ホーム等の介護保険施設から申請の代行を依頼することもできます。
事前に地域包括支援センターなどに相談していればスムーズに行ってくれます。
3.【最重要】認定調査には必ず家族が同席してください
書類審査が通ると、後日、調査員が自宅(または入院先)を訪問し、親御さんの身体状況や認知機能をチェックする認定調査が行われます。 ここで最もやってはいけないミス、それは親一人だけで調査を受けさせることです。
親は他人の前で「見栄」を張ります
普段は着替えに介助が必要なのに、調査員の前では「自分でできます」と言い張る。 昨日の晩御飯を覚えていないのに、「カレーを食べました」と適当に(しかし自信満々に)答える。
高齢者の多くは「自分はまだ大丈夫」と思いたい心理や、他人に迷惑をかけたくないという思いから、無意識に自分を良く見せようとします。 その結果、本来は要介護2の状態なのに、要支援2や自立(非該当)と判定されてしまうケースが後を絶ちません。一度決まった認定結果を覆すのは非常に大変です。
だからこそ、必ず子供であるあなたが同席し、親が「できます」と答えた横で「普段は◯◯の手助けがないとできません」と、やんわりと、しかし確実に事実を伝える必要があります。 親のプライドを傷つけたくない場合は、事前にメモを用意しておき、帰る間際の調査員にこっそり渡すのも有効なテクニックです。
4.所沢市の「認定調査確認表」をカンニングしよう
認定調査では何を聞かれるのでしょうか。 実は、所沢市の調査員がチェックするポイントは決まっています。事前にこれを知っておけば、焦らずに準備ができます。
調査員が見ているポイント(一部抜粋)
所沢市の認定調査確認表には、74項目のチェックリストがあります。特に以下の点は、普段の様子とのギャップが出やすい部分です。
身体機能
- 視力(目薬がさせるか、爪が切れるか)
- 聴力(普通の声で話せるか)
- 寝返り(何かにつかまればできるのか、全くできないのか)
- 起き上がり(ベッドから一人で起きられるか)
生活機能
- 食事摂取(自分で箸を持って食べられるか、こぼさないか)
- 排泄(ズボンの上げ下げ、拭き取りができるか)
- 衣類の着脱(ボタンは留められるか)
認知機能・精神行動
- 短期記憶(直前のことを覚えているか)
- 徘徊(家の中を歩き回ったり、外に出ようとするか)
- 不潔行為(排泄物をいじったりしていないか)
- 介護への抵抗(手伝おうとすると怒ったり拒否したりするか)
これらの項目について、「できる・できない」だけでなく、「介助があればできる」「見守りが必要」といった具体的な状況を説明できるようにしておきましょう。
5. 結果が出るまでの「空白の1ヶ月」の乗り切り方
申請から認定結果が出るまでは、通常30日程度かかります。 この期間は、まだ介護サービス(ヘルパーやデイサービス)を正式には使えません(暫定利用も可能ですが、認定結果次第では自己負担になるリスクがあります)。
しかし、親の状態は待ってくれません。 そこでおすすめなのが、介護保険外の民間サービスをうまく使うことです。
食事と見守りをセットで頼む
例えば、ワタミの宅食などの配食サービスは、単にお弁当を届けるだけでなく、手渡しによる安否確認も兼ねています。 「認定が下りるまでは、毎日お弁当屋さんに来てもらおう」と割り切ることで、食事の準備の手間が省けるだけでなく、昼間の親の様子を知ることができます。 もしお弁当を受け取らなかった場合に家族へ連絡が来るシステムもあるので、遠距離で暮らす家族にとっては、高額な警備システムを入れるよりも手軽で確実な安心材料になります。
まとめ:準備9割で、正しい認定を
介護保険の申請は、書類を出して終わりではありません。 認定調査という面接試験に向けて、家族がどれだけ準備(同席・予習)できるかが勝負です。
- 郵送申請を活用して手間を省く
- 認定調査には絶対に同席して「真実」を伝える
- 認定待ちは民間の見守りサービスでつなぐ
この3ステップを実践して、親御さんが適切なサポートを受けられる環境を整えましょう。


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